AmazonのTOEIC英単語関連書籍でベストセラー1位の「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」。
TOEICの単語帳のなかでは、鉄板とも言える存在です。
こちらでは、
- 金のフレーズをおすすめするレベル
- 金のフレーズがおすすめの理由
- 金のフレーズの具体的な使い方や勉強法
について、お話していきたいと思います。
金のフレーズをおすすめするTOEICのレベルは?
金のフレーズをおすすめできるTOEICのレベルは、ズバリ、
TOEIC500点以上の人
から
TOEIC900点以上を目指す人
までです。
TOEICが500点未満の場合でも、金のフレーズに取り組むことは可能です。
しかし、それ以前の問題として、おそらく基礎的な単語力が不足していると考えられます。
ですので、この場合には、まずは基礎単語力をつけることから始めることをおすすめします。
ちなみに、単語力のレベルについてチェックしたいのであれば、金のフレーズを発行している朝日新聞出版のホームページに「TOEIC基本単語200のファイル」があります。
このうちの半分以上の単語を知らないような場合には、基本的な単語から学習していくのが良いでしょう。
(ダウンロードは、こちらからできます。)
なお、基礎単語力を身につけたいならば、金のフレーズの姉妹本である「銀のフレーズ」を利用するのがおすすめです。
一方で、TOEICで900点以上を目指す場合には、
- 860点レベル…200語
- 990点レベル…100語
というのは、物足りなく感じてしまうかもしれません。
ですが、このレベルの単語になってくると、すべてを網羅しようとすると非常に多くの単語数が必要となってしまいます。
その反面、1つ1つの単語は、出題頻度が下がってきます。
そのため、単語帳で覚えることは、あまり効率的ではありません。
それよりも、たくさんの問題を解いていくなかで、不明な単語を潰していくほうが良いでしょう。
ただ、金のフレーズには、それを踏まえたうえで重要で頻出の単語のみが掲載されています。
ですから、高得点を狙う場合でも、効率よく学習を進めることができます。
金のフレーズがおすすめの理由
TOEICの頻出単語ばかりが収録されている
金のフレーズの著者であるTEX加藤先生は、神田外語学院で専任講師をされています。
2019年7月の時点でこれまでに通算98回も990点満点を達成している、まさにTOEICのプロです。
そのTEX加藤先生が毎回TOEIC受験後に出題された単語などをまとめている「TEXファイル」なるデータベースと、すべての公式教材を基にして作られているのが、この金のフレーズです。
なので、金のフレーズには、実際にTOEICで出題されている頻出の単語ばかりが収録されていることになります。
見出し語を1000語に絞っている
金のフレーズの見出し語は、1000語です。
1000語と言うと、少し少ない印象を受けるかもしれませんね。
しかし、これは逆に1000語に絞っていると言えるでしょう。
あまりにも単語数が多いと途中挫折しかねませんので、私には「丁度良い分量」のように思えます。
なお、欄外には、「類義語」や「関連語」などの情報も掲載されています。
また、後ほどお話しますが、あいだに重要語句などのコラム的なものも収録されています。
ですから、それらを合わせれば、決して少ない単語数というわけではないと思います。
難易度順に並べられている
金のフレーズでは、
- 600点レベル
- 730点レベル
- 860点レベル
- 990点レベル
と、単語が難易度順にグループ分けされて並べられています。
つまり、重要度順に並べられていることになりますから、効率的に学習することができます。
また、難易度ごとの区切りがあることで、目標も立てやすくなっています。
ただ、もし730点が目標だとしても、TOEICに限らず英語においてはボキャブラリーは多いに越したことはありません。
ですから、できればすべての単語に取り組むことをおすすめします。
フレーズで覚えられる
金のフレーズはその名の通り、フレーズで単語を覚えていくというかたちを採っています。
すべてのフレーズは、人間の短期記憶の1つの限界とされる7語以下で構成されているため、効率よく覚えることができます。
しかも、これらのフレーズは、そのままTOEICの試験によく出てくるかたちでまとめられていますから、非常に実践的です。
見出し語以外にも重要な単語が学べる
先ほども軽く触れましたが、金のフレーズには見出し語の他にも、「Supplement」として、
- パート1重要語
- 部署・職業名
- 前置詞・接続詞・接続副詞
- 多義語
- 定型表現
また、「Short Break」として、
- TOEICに出る注意すべき日常単語
が掲載されています。
例えば、「多義語」では、知っている単語であっても、いろいろな意味で使われていることがあるのがわかるなど、新たな気づきもあったりして、とても興味深いです。
金のフレーズの具体的な使い方と学習法
1週間を区切りとして100~200語ずつ進める
単語を覚える際にやってしまいがちなのが、「1日10語ずつ完璧に覚えていく」といったやり方です。
しかし、この覚え方は、効果的ではありません。
というのも、せっかく覚えたとしても、1日後には67%は忘れてしまう(エビングハウスの忘却曲線)と言われているからです。
なので、ある程度の数の単語を、ある一定の期間続けて学習していくことをおすすめします。
1つの目安として、
- 1週間を区切りとして
- 100~200語ずつ
進めていくのが良いでしょう。
つまり、同じ100~200語の単語を毎日学習し、それを1週間続けるということです。
音声を必ず活用する
単語を見て分かるだけでは、リスニングには対応できませんし、間違った発音で覚えてしまうおそれもあります。
金のフレーズは、音声ファイルが無料でダウンロードできますので、正しい発音を覚えるためにも、音声を必ず聴くようにしましょう。
(ダウンロードは、こちらからできます。)
なお、音声に合わせて声に出してみることも、暗記するには有効です。
段階を踏みながら徐々にレベルを上げていく
単語を覚えていく際は、徐々にレベルを上げていくほうが、挫折しにくくなります。
金のフレーズを使う場合には、フレーズで覚えていくことになりますが、
- フレーズを見て、意味がわかるようにする
- フレーズの音声だけを聴いて、意味がわかるようにする(最低限ここまでできるように)
- 日本語を見て、単語の穴埋めができるようにする(金のフレーズの推奨レベル)
- 日本語を見て、フレーズを言えるようにする(ここまで行ければなお良い)
というように、段階を踏んでいくのが良いでしょう。
そのうえで、単語を聞いて1秒以内に(できれば即座に)意味が出てくるようにできれば、ベストです。
まずは1単語につき1つの意味を覚える
フレーズで覚えていこうとすると、「1つの意味しか覚えられない…」と不安に思われるでしょう。
ですが、最初はそれで構いません。
初めからすべての意味を覚えようとするのは、効率が悪いですし、途中で挫折してしまうおそれも高まります。
1つの意味を完全に覚えたら、次のステップとしてほかの意味も覚えていくようにすれば問題ありません。
1つの意味を覚えることで、ほかの意味も覚えやすくなっているはずです。
また、欄外の「類義語」や「関連語」などについても同様です。
まずは見出し語をしっかりと押さえたうえで、徐々に付け加えていくかたちで進めていきましょう。
とにかく何度も繰り返す
単語を学習する際には、完璧主義はあまり良くありません。
1回で覚えられなくても、気にしないことです。
また、「忘れることは当たり前」と割り切ってしまいましょう。
その代わり、とにかく何度も繰り返ることが非常に大切です。
単語を覚えることは、ペンキを幾重にも上塗りしていくようなもので、少しずつ定着していくものです。
1周だけで終わるのではなく、2周、3周…、と何回も何回も取り組んでいきましょう。
そのなかで、先ほどからお話ししてきた、
- レベルを上げていく
- ほかの意味を覚える
- 類義語や関連語を覚える
などを、1つ1つ進めていきましょう。
最後に
いかがでしたか?
TOEICの単語帳は数多く出版されており、人によって好みは分かれるかと思います。
ですが、もし1冊を選ぶとしたら、私はこの「金のフレーズ」をおすすめします。
ここまでお話してきたことが、英語学習のお役に立てば幸いです。